なぜ AirPods を選ばないことにしたのか

おはようございます。
Apple が AirPods を発表してからずっと、購入を検討してきました。
しかし、このレビューを読んで購入を思いとどまりました。
もし私と同じ悩みを持っている方がいたら参考になると思うので、この記事を投稿します。

この記事の目次

AirPods の魅力

一般的に語られているものも含め、私が感じている AirPods の魅力は以下の通りです。

  1. ペアリング操作が簡単(ほぼ操作の必要なし)
  2. 一度ペアリングしてしまえば、同じ Apple ID を利用しているデバイスなら自動的にペアリングされる
  3. ケーブルレスなので、利用時の不快感がない
  4. 片耳でも利用可能なため、ボイスオーバーの声と周囲の環境音を同時に聞ける

1・2については説明するまでもないでしょう。特にペアリングは機種ごとに方法が違うため、目を使わない生活を送っていると微妙に面倒だったりします(一度その機種に慣れてしまえばいいのですが)。

3についてですが、視覚障がい者は«ボイスオーバー»という読み上げ機能を On にしているため、イヤフォンの着脱は健常者より激しいと思います。イヤフォンを着けたまま日常生活をするのは論外(耳で生きているため)ですし、自宅以外の場所でイヤフォンなしで読み上げ機能を使うと、プライバシーがダダ漏れになってしまうからです。
私は安物を中心にいくつもイヤフォンやヘッドフォンを使ってきましたが、しっくり来るものがなかなかありません。ヘッドフォンは音質面ではコスパが良いですが携帯性は悪い、ケーブル付きのイヤフォンはケーブルが邪魔と感じる、ワイヤレスのイヤフォンは一見取り回しが良さそうだけど非使用時に首に掛けていると意外と邪魔になる……。そんな悩みを解決してくれそうなのが、左右独立型のワイヤレスイヤフォンだったのです。

また4についてですが、音楽は両耳で楽しみたいけどボイスオーバーの音声は別に片耳でもかまいません。また周囲の音や話し声を聞きながら iPhone を操作したい、その際にボイスオーバーの音は周囲に出したくないというシチュエーションでは、片耳だけで操作するという視覚障がい者は多いです。(余談ですが、 Windows のナレーターがこういった要望に答える機能を搭載しているようです。体験できたらレビューします。)
こういった要望にも AirPods は答えてくれるのではないか、という期待がありました。

私の疑問:ボイスオーバー動作時の iPhone と AppleWatch の間で AirPods はシームレスに接続されるのか

何と言ってもこれが私の最大の関心事でした。
私は AppleWatch を利用しています。 AppleWatch が視覚障がい者にとって利用しやすいかという話は別記事に譲りますが、例えば以下のようなシチュエーションはザラにあります。

Bluetooth イヤフォンを AppleWatch とペアリングしていて、音楽を聞くために iPhone に接続しなおした後、 AppleWatch に届いた着信を確認するために再び Bluetooth イヤフォンを AppleWatch に接続する……。

この場合、 iPhone の音楽を停止した後、 AppleWatch のボイスオーバーの音声がすぐに Bluetooth イヤフォンから再生されてほしいのです。いちいちペアリングやエアプレーの切り替え操作をしたくないのです(電車の中等、できないシチュエーションも多くあります)。

AirPods はこのような機能に答えてくれるか、ネットにはそれらしい書き込みが見当たりません。また私の済んでいる静岡の田舎では、 AirPods や同じ A1 チップを搭載している BeatsX の実機を置いているお見せ自体がありません。
そこで海外のサイトを Google 翻訳で探していたのですが、冒頭のような記事を見つけた、というわけです。
この記事によると、 iPhone と接続している AirPods を AppleWatch に接続し直す場合、どうやら AppleWatch の文字盤を立てにスワイプしてエアプレーから AirPods を呼び出さないといけないようです。

私の理想は«マルチポイント»で解決できる

そこでいろいろ調べてみましたが、私のような要望は«マルチポイント»という機能を実装しているイヤフォンなら実現できるようです。同じような名前の機能で«マルチペアリング»というものがありますが、この2つはにているようで微妙に違います。

«マルチポイント»と«マルチペアリング»の違い

以下は私の個人的な解釈なので技術的な真偽は不明ですが、マルチペアリングもマルチポイントも、複数の機器とペアリングできること、一度ペアリングした機器とは再びペアリングをしなくても接続できると言った点は同じです。ただしマルチポイントの場合はイヤフォンが本当に複数の聞きと同時接続しているようで、«先に音がなった方の音がイヤフォンから出る»と言った動作をします。例えば iPhone と AppleWatch にマルチペアリングしているイヤフォンの場合、先に iPhone が再生したら iPhone の音を出し、 iPhone の再生が止まった後、今度は AppleWatch が音を出したら AppleWatch の音を出す、という具合です。
これに対してマルチペアリングはあくまで一つの機器としか接続しないようで、以前にペアリングした機器と再度接続する場合にはユーザが再度接続の作業をする必要があります。上記の例で言えば、 iPhone の再生後に AppleWatch に接続する場合は、 AppleWatch でエアプレーの画面を出して接続するという手順を踏まなければなりません。
«接続の作業»と言っても、初回のペアリングのときのようにパスコードを入れる必要は無いのでとてもらくなのですが、一手間かかることに違いはありません。そしてボイスオーバー利用者ならわかると思いますが、その一手間のときにデバイスから読み上げの音が出ることが(特に電車内等の公共エリアの場合)割りと煩わしいのです。

このことから、«AirPods はマルチペアリングではあるがマルチポイントではない»ということがわかります。このことは意外と大事で、ショップの店員さんの中にも2つの機能を混同している人が意外と多いのです。

まとめ

今回は実際に私が体験したというよりは調べたことばかりなのでとても不安なのですが、何かの参考になれば幸いです。
ま、 AirPods も初代ですし、この記事で書いたようなことは今後改善されることでしょう。
そして、もしこの記事に書いたような認識が違っているようでしたら、ぜひご指摘をいただければと思います。

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